首の痛みやこりはマットレスが原因?

朝起きた時に首にコリや痛みを感じることはありませんか?もしかしたら、その原因は枕やマットレスにあるかもしれません。ここでは、首の痛みやこりの原因はどこにあるのか、改善するにはどのような方法があるのかをご紹介します。

朝起きた時に首にコリや痛みを感じることはありませんか?もしかしたら、その原因は枕やマットレスにあるかもしれません。ここでは、首の痛みやこりの原因はどこにあるのか、改善するにはどのような方法があるのかをご紹介します。

首こりの原因は?

多くの方が抱える体の不調の一つが「首こり」です。今回は首こりが生じる原因についてご紹介します。

||||ストレートネック(スマホ首)になっている

首こりの原因の一つはストレートネック(スマホ首)です。本来、首の骨(頚椎:けいつい)は緩やかなカーブを描いています。ですが、うつむいた姿勢でスマートフォンやパソコンを操作すると、頭の重みを頸部だけで支えなければなりません。その姿勢が癖になると、首の周辺には過度な負担がかかり、最終的には骨が真っ直ぐに。この状態をストレートネックと呼びます。また、背中が丸まった状態で頭部が前方に出る姿勢の「猫背」や、骨盤が前傾する「反り腰」もストレートネックになりやすいといわれています。

||||首元が冷えている

女性は男性よりも筋肉量が少ない分、熱をつくりにくいため、体が冷えやすいものです。バランスが偏った食事や運動不足だと筋肉量がより少なくなるので注意が必要です。首の筋肉が冷えると、こりが生じやすくなるので、首回りに疲れがたまります。筋肉・神経共に冷えは大敵なので、首元を触って冷たい場合は、すぐに温めましょう。ただし、片頭痛がある方が首元を温めると頭痛を引き起こす可能性があるため、避けてください。

||||枕が合っていない

枕は睡眠中の首や肩を支えるのに欠かせないものです。枕が自分の頭や体型に合わないと首こりにつながります。睡眠中は頭におよそ10%の負担がかかりますが、枕はその負担を軽減する役割を果たしています。自分にぴったり合う枕であれば快適に眠れますが、適していない枕だと睡眠の質は低下しがちです。朝起きたときに、枕がずれている・枕の下に手を入れている・枕の上に腕を添えて高くする傾向があれば、枕が合っていないといえます。

||||マットレスが合っていない

枕だけでなく、マットレスも体に合っていない可能性があります。マットレスは、硬さ・弾力性・厚み・素材の違いで寝心地が大きく変わるのが特徴です。好みの硬さ・柔らかさであっても、寝返りがしにくい場合や腰に圧迫感があれば、そのマットレスは自分の体に適していません。マットレスに沈み込む感覚が好きな方もいらっしゃるかもしれませんが、沈み込みすぎると体に負担がかかるので注意が必要です。

首こりを解消するには?

首を動かしたときに痛みを感じる・首の後ろがこり固まった感覚に悩まされている方は、ぜひ以下の解消法を実践してみてください。

||||ストレッチ

首こりのストレッチは、一人でも簡単にできます。首こりにアプローチするためには、頭蓋骨と首の骨をつなぐ「後頭下筋群(こうとうかきんぐん)」という筋肉を動かすことがポイントです。寝転がった状態でストレッチを行いたい方は、イヤイヤ運動やうなずき運動がおすすめです。イヤイヤ運動は、仰向けになって目をつむった状態で首を左右に動かすだけ。動かす角度は小さめで問題ありません。20往復1セットで、1日3セット行います。うなずき運動は枕を使います。仰向けに寝て、目をつむり3秒かけてアゴを上げた後、うなずくように戻します。首の後ろ側が張るほどの感覚を目指しましょう。この動作を10往復行ってください。座ったままで行う場合は、まず背筋を伸ばした状態でイスに座りましょう。後頭部の生え際にあるくぼまった部分を、両手の中指と薬指で固定します。目線は天井を向き、顔を上に向けた状態で、10秒ほど左右に首を軽く揺らしてください。その後は、後頭部のくぼみを、円を描くように10秒ほどほぐしましょう。後頭下筋群はもとより、全体の筋肉のこりをほぐすことも大切です。先ほどの運動を終えたら、背筋を伸ばしてアゴを少し引いてください。両手を頭にのせて手を組み、10~20秒間後頭部を少し下あたりに押し下げましょう。

||||正しい姿勢を保つ

首こりの悩みを抱えている方は、正しい姿勢が保てない傾向にあります。立った状態での正しい姿勢は、真横から見た時に「耳の後ろ、肩、くるぶしまでの3カ所一直線になった状態」です。肩に力を入れずに下腹に力を入れ、肛門をキュッと絞めることを意識してください。座った状態でスマートフォンを操作するときの姿勢は、軽く胸を張った状態をつくります。スマートフォンは目線の高さに持ってくるのが望ましいです。簡単なセルフチェックでストレートネックかどうか調べてみましょう。壁にしっかりと体を寄せ、後頭部・肩甲骨・お尻・かかとの4点が付いているか確認してください。後頭部が壁に付かない場合はストレートネックの疑いがあります。後頭部を付けたときに、姿勢を維持するのがキツイ・胸が詰まる感覚がある場合も同様です。

||||首元を温める

Vネックやパフスリーブのように、首や胸元が開いた洋服は避け、襟付きのタイプや首元がすっぽり隠れる洋服を選びましょう。冬であればマフラーやネックウォーマーを巻いて首を温めてください。夏場は冷房の風が首元に直接あたらないよう、薄手のストールやショールを使うのがおすすめです。首元をじんわり温めてくれる温熱シートや磁器アイテムも有効に使ってください。水に濡らして軽く絞ったタオルを電子レンジで温め、首元にあてるのも一つの手。首や全身がほかほかと温まります。毎日の入浴は、シャワーのみで済ませず湯船に浸かりましょう。首まで浸かる分のぼせやすいので、高血圧の方やご高齢の方はお気をつけください。

||||枕・マットレスを変える

首こりを解消するには、正しい寝姿勢をキープすることが大切です。高さが合わない枕を使うと、首こりのほかに、いびきや睡眠時無呼吸症候群、不眠症の原因になります。体の大きさや性別に合わせたサイズを選びましょう。枕には、小さめ・普通・大きめの3種類があります。小柄な方は小さめのサイズを選択してください。小さいお子さんは就寝中よく動くこと・体温が高いことを考慮して、横幅が広めの枕を選ぶのがポイントです。日本人に適したタイプは普通に該当するサイズなので、迷っている方はこちらをおすすめします。寝返りの打ちやすさを重視する方は横幅が広いタイプを検討してみてください。また、体に合わないマットレスを使用すると不自然な寝姿勢になるため、首こりのほかに腰痛を引き起こす可能性があります。手で押すだけでは硬さや感覚が分かりにくいため、必ずマットレスに寝て寝心地をチェックしましょう。

寝ている時の「正しい姿勢」とは

理想とする正しい寝姿勢は、立ち姿勢に近い体勢をキープすること。背骨がなだらかなS字ラインになり、かつ背骨の曲がり幅が2~3センチであることが理想です。体の圧力が均等に分散されると、心身ともにリラックスした状態で眠りにつけます。横向きの姿勢では、背骨と床が並行な状態が目安です。柔らかすぎる・硬すぎる枕やマットレスは、首や肩、腰に負担がかかるため、S字ラインを保てる寝具を選びましょう。

首に負担をかけずに快眠できる枕やマットレスとは

枕を選ぶ場合に気を付けたいのが「枕の高さ」です。仰向けで眠ったときに、頸椎が緩やかなS字カーブを描けるか確認しましょう。額から鼻にかけて、首の角度はおよそ5度になる高さが目安です。枕に頭をのせたとき、頸部のすき間の深さが1~6センチであるかも確認してください。頭部と首のくぼみが枕にピタッとはまるかどうかも要チェック。寝返りをうって横向きになった場合も同様です。柔らかすぎる枕は深く沈み込むため、頸椎が逆U字カーブとなり負担がかかります。硬すぎる枕だと、枕と首のくぼみの間にすき間ができ、首に痛みを生じる可能性も。


人それぞれに合わせて枕やマットレスを選ぶのも重要ですが、首に負担をかけないようにするには、枕・マットレスともに「体圧分散性が高いもの」を選ぶのも手です。体圧分散とは、体の特定の箇所に負荷がかからないよう、体圧を全体に分散させる力のことを指します。体圧分散に優れる素材には、低反発・高反発ウレタン、ポケットコイル、スプリングとさまざまな種類があるため、自分の体格に合ったものを選びましょう。


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