介護ベッド購入の費用はいくら?機能による違いとは?

介護ベッドの価格帯は10万円以下のものから70万円以上するものまで価格の幅が広く、その違いがよくわからないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。この記事では、価格を左右するポイントや機能による違いなどをご紹介いたします。

介護ベッドの購入を検討する時に、やはり気になるのは価格ですよね。介護ベッドが価格の幅が広く、その違いがよくわからないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。この記事では、価格を左右するポイントや機能による違いなどをご紹介いたします。「介護ベッドを購入したい」「介護ベッドの価格を左右するポイントを知りたい」という方であれば、当記事をぜひご参照ください。

介護ベッド購入の費用とは

介護ベッドを使用するにあたり、最低限必要になるのは「ベッド本体」と「マットレス」です。ベッド本体には、背中の部分が起き上がるリクライニング機能がついています。マットレスは、リクライニングの動きに合わせて寸法や曲がりやすさが設計されているケースが多いため、ベッドと同じメーカーのマットレスを購入するのが良いでしょう。

ちなみに、サイドレールや介助バーなど補助具を取り付ける場合は別途費用が発生します。

介護ベッドの費用は機能によって変わるの?

介護ベッドの費用は、備わっている機能によって違いがあります。購入を検討する際には、どのような機能があったら利用者の負担が楽になるのか、また、介助者の負担が減らせるのかなどを考えて選びましょう。介護ベッドには主に次の3つの機能があります。

|||背上げ機能

ベッドに仰向けに真っすぐに身体を伸ばして寝ている状態から、上半身だけを起こす機能です。利用者の起き上がりや、移乗介護を楽に行う効果も得られます。

|||膝上げ機能

膝の角度が調節できる機能です。かかとを腰より高くして足のむくみをとったり、背上げ機能を使った時の身体のズレを予防したりできます。

|||高さ調節機能

ベッドの床面の高さを調節できる機能です。端座位(ベッドサイドに座った状態)でベッドを膝よりも高い位置に設定すれば、立ち上がるのも楽になります。

モーターの数で異なる介護ベッドの機能

これらの機能は、モーターによって調整が可能です。介護ベッドは、モーター数によって使える機能に差が出てきます。介護ベッドの価格もモーター数によって差があります。モーター数によって値段と機能にどのような違いがあるのでしょうか。

|||1モーターの介護ベッド

1モーターの介護ベッドは、「背上げ機能」があるか、「高さ調節機能」があるかのどちらかです。起き上がりの動作が不安な方は「背上げ機能」があると起き上がりの動作が楽になります。立ち上がる、または座る動作が不安な方は、高さ調節機能を使うことにより乗り降りしやすくなります。

|||2モーターの介護ベッド

2モーターの介護ベッドは、1つのベッドに「背上げ機能」と「高さ調節機能」の両方が備わっています。自分で起き上がりと立ち上がりの両方ができない方や、できる方でも動作が不安で介助が必要な方には、介助者の負担も減らせるのでおすすめです。

|||3モーターの介護ベッド

3モーターの介護ベッドは、「背上げ機能」「膝上げ機能」「高さ調節機能」の3つの機能が備わっており、それぞれの機能を個別に操作できるベッドです。1日のほとんどをベッドの上で過ごす方に対して、取りたい姿勢や動きを実現する助けになります。また、介助者にとってもこれらの機能を利用すれば、身体にかかる負担を軽減できます。

|||1+1モーターの介護ベッド

1+1モーターの介護ベッドは、「背上げ機能」と「膝上げ機能」が備わったベッドです。「高さ調節機能」は備わっておりません。

介護ベッド本体以外に選んで購入できるものとは

介護ベッドの本体以外には、次のようなものを選んで購入することができます。

|||マットレス

介護用ベッドは床面がモーターによって動くため、マットレスはその動きにフィットして曲がりやすいことが求められます。また、ベッドのサイズや構造にも合わせる必要があるため、購入する介護ベッドのメーカーが販売している専用のマットレスを使うと良いでしょう。マットレスは、中身の素材によっても価格に違いがあり、素材の種類としては、ポケットコイルやウレタン、ポリエステルなどがあります。なお、マットレスの素材別の特徴については、以下のページで解説しています。素材の特徴や寝心地について詳しく知りたい方は、ご参照ください。

⇒ベッド用マットレスが身体に合わない時の改善策とは?

|||サイドレール・介助バー

ベッドサイドレールやスイングアーム介助バーは、必要に応じてベッドに取り付けるものです。ベッドサイドレールは、ベッドからの転落予防や寝具の落下を予防するために使います。介助バーは、起き上がりや立ち上がり、移乗の補助を目的とした、ベッドのオプション品です。介助バーは、身体を支えるものなので、しっかりと固定できて、安心してつかまれるものが良いでしょう。サイドレールはベッドとセットで販売されているものもありますが、ほとんどの場合はベッドと別に購入することになります。(別売りとなります)

|||照明付きヘッドボード

寝ていて深夜に目が覚めた時、ベッドの近くに照明があるとすぐ部屋を明るくできるので便利ですよね。介護ベッドのベッドフレームにはヘッドボードに照明が埋め込まれているものもあります。照明付きのベッドフレームは枕元に物が収納できる棚や引き出しがついた宮付きが多く、必要な小物をベッドまわりに置くことができます。

|||収納付きベッドフレーム

収納付きベッドフレームとは、ベッドの床面の下にある空間に収納機能を備えたベッドです。介護ベッドについている機能には、背上げ・膝上げ・高さ調節がありますが、収納付きの場合ベッド下の空間を使用しているため、背上げ・膝上げ機能のみ使用できる場合が多いです。

中古介護ベッドを購入する際のポイントは?

介護ベッドが欲しいけれど、新品で購入すると価格が高いと感じているなら、中古で購入する方法もあります。中古介護ベッドは新品と比較をしても価格が安く、手頃な価格で購入できるものもあります。もし、中古で購入する商品を選ぶなら、購入先のサポート体制はしっかりチェックしましょう。購入の際に注意したいポイントは以下の通りです。

  • ・保証期間はあるか
  • ・介護ベッドの搬入・組み立てをしてもらえるか
  • ・返品や交換は可能か

介護ベッドだけに限った話ではありませんが価格が手頃である一方、中古は新品と比べると大なり小なり品質が劣化しています。品質や保証の充実性などの点を重視したい方は、新品の介護ベッドをご検討ください。

今回は、介護ベッド購入の費用や機能による違いについて解説しました。高齢者や病気やケガなどで介護が必要な人にとって、介護ベッドは1日の大半を過ごす場所になるため、ストレスを感じることなく快適に使えるものを選びましょう。