食事介助(食介)とは?
食事介助とは、ひとりでは食事が上手くできない方のために介助を行うことです。スプーンや箸などで食事を口に運んだり、声がけをして食事の内容を伝えたりしてサポートします。高齢者の場合は、咀嚼する力が弱くなっていて、食べ物を喉に詰まらせたり、飲み物が間違って気管に入ったり(誤嚥)することも少なくありません。そこで命にかかわる事故につながらないようにするため、食事介助が必要になります。
更新日:2025-01-18
公開日:2025-01-07
高齢者にとって食事の機会は楽しみの一つ。しかしながら、身体の衰えによって、噛む力や飲み込む力が弱くなったり、痺れや痛みなどの障害によって、自分の力で食事をとることができなくなったりする場合もあります。
更新日:
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2025-01-18
公開日:2025-01-07
高齢者にとって食事の機会は楽しみの一つ。しかしながら、身体の衰えによって、噛む力や飲み込む力が弱くなったり、痺れや痛みなどの障害によって、自分の力で食事をとることができなくなったりする場合もあります。
高齢者にとっても食事の機会は楽しみの一つ。食事をとることは、栄養を取り入れるだけでなく、日常生活にリズムをつけたり、楽しみや生きがいを感じたりすることに通じるのではないでしょうか。しかしながら、身体の衰えによって、噛む力や飲み込む力が弱くなったり、痺れや痛みなどの障害によって、自分の力で食事をとることができなくなったりする場合もあります。家族に高齢者がいる場合、安全に、楽しんで食事をとってもらうための介助に悩んでいる方もいるのではないでしょうか。ここでは、高齢者の食事を介助するときのポイントについてご紹介します。
食事介助とは、ひとりでは食事が上手くできない方のために介助を行うことです。スプーンや箸などで食事を口に運んだり、声がけをして食事の内容を伝えたりしてサポートします。高齢者の場合は、咀嚼する力が弱くなっていて、食べ物を喉に詰まらせたり、飲み物が間違って気管に入ったり(誤嚥)することも少なくありません。そこで命にかかわる事故につながらないようにするため、食事介助が必要になります。
食事介助の手順をお伝えする前に、まずは高齢者についての理解を深めましょう。以下は、加齢に伴う身体機能の変化についてです。高齢者の状態を知ることで、何に配慮すべきかを判断する材料になります。
あごの力が弱くなったり、歯も少なくなったりすることから、噛む力が弱くなります。
若い頃に比べて、飲み込む力が弱くなります。
運動能力が低下する分エネルギーの消費も少なくなり、また消化器官が衰えるため、食欲不振になりがちです。
唾液の分泌量が少なくなるため、食べ物を飲み込みにくくなったり、のどの渇きを感じにくくなったりします。
味を感じにくくなるため、濃い味の食事を好むようになります。
ベッドから降りて食事ができるのであれば、なるべく食卓に座らせるようにしましょう。食卓までの移動で筋肉を動かすこともできますし、ベッド以外の場所へ移動することでリフレッシュにもつながります。ひとりで食事ができない高齢者の介助をするときには、以下の手順で行います。
もしテーブルが低かったら前かがみで食事をすることになりますし、テーブルが高かったり椅子が低かったりすれば、食器に手が伸ばしにくくなります。さらに、顔がやや上向きの苦しい状態で食事することにもなりかねません。そのため、身体に合った椅子とテーブルが必要になります。椅子は、座ったときに足の裏が床にしっかりとつき、両膝が90度に曲がるものを選びましょう。テーブルは、両肘を乗せたときに90度に曲がるくらいの高さが目安となります。姿勢は、背中は反ったり丸くなったりせず、90度に保つことを意識しましょう。あごは、引き気味の状態に座らせてください。
食事の前には必ずうがいや歯磨きをさせ、口の中を清潔にすることが大切です。食事の際には、食べ物や飲み物が気管に入ってしまう「誤嚥」の恐れがあります。口の中を清潔にしておくことで、万が一誤嚥をしたときにも、細菌が気管に入り込んで誤嚥性肺炎をおこすリスクが下がります。
食事を介助するときには、被介助者の横に座り、同じ目線で介助をするようにしてください。介助者が立ったままの状態で食べさせると、無意識的にスプーンや箸が高い位置になってしまいます。被介助者の目線から見ると、上を向かって口を差し出してあごが上がった状態で食事をすることになってしまいます。あごを上げた姿勢での食事は誤嚥がおこりやすくなるため、注意してください。食事介助の際には隣に座って、被介助者があごを少し引いた状態で食事をさせるようにしましょう。
食事の際は「○○さん、お食事になりますよ」「次は何を召し上がりますか?」など、話しかけながら介助を行いましょう。上の空で食事をしているときは、なんだか食べているものの味がしないですよね。これは、高齢者の場合も同じです。「これから食事をする」「これを食べている」と意識付けることで、食事がおいしく感じられ、食欲を刺激することができるでしょう。
ひと口に食べる量は、ティースプーン1杯分くらいで、口の少し下の位置から運ぶようにしてください。先ほどもお伝えしましたが、被介助者があごを少し引いた状態になるように食べさせることで、誤嚥のリスクを下げることができます。また、スプーンを口の奥まで入れ過ぎないことも重要です。飲み込んだのを確認してから、次のひと口を運ぶようにしましょう。
バランス良く食べさせるのも、食事介助の大切なポイントです。ご自身が食事をする際にも、白いご飯だけを食べ続ける、あるいは同じおかずだけを先に食べてしまうということはないですよね。おかずを少し食べたらご飯を食べ、次は汁ものといったように少しずつ順番に食べるでしょう。その要領で介助の際にもご飯、おかず、お味噌汁などバランス良く口に運ぶようにしてください。あくまで被介助者の好みやペースに合わせて、次に何を食べたいか聞きながら食べさせていきましょう。
食事が終わったら、欠かさず歯磨きをするよう促しましょう。しっかりと口腔ケアを行うことで口の中の細菌を防ぎ、歯周病や口内炎などの発生を防ぎます。
テーブルと椅子で食事をとることが難しい方は、ベッドで食事をすることになります。ベッドで食事介助をする場合の注意点は、次の通りです。
ベッドで食事をする場合は、背もたれの角度を45~75度くらいに設定します。そのときに首が後ろに反らないよう、ベッドと首の間に枕やクッションを挟んであげると良いでしょう。腰はベッドの折れ目にきっちり合わせ、膝は軽く曲げた状態にします。ベッドに膝上げ機能があるなら利用し、ない場合は、膝下にクッションを置くと膝を曲げた姿勢を保ちやすいでしょう。
パラマウントベッドには、背上げ機能がついているベッドもありますので、食事に適した背もたれの角度に設定できます。また、快適なポジションに簡単に移行できるよう、被介助者に合ったポジションを記録できるメモリー機能がついているベッドもあります。
テーブルでの食事と同じように、ベッドで食事をする場合も介助者は被介助者の横に座り、目線を同じ高さにしてください。横からの介助となりますが、なるべく被介助者が正面を向いた状態で食べられるように口に運ぶ際のスプーンや箸の動かし方にも注意しましょう。
また、ベッドの上で食事をする場合にはベッド用のテーブルを使うことになるかと思いますが、その際には被介助者の目の前にテーブルが来るように設置し、これから何を食べるのか見えるようにすることで、食欲を刺激できるでしょう。
ベッド用のテーブルには、主にオーバーベッドテーブルとサイドテーブルがあります。このうち、どちらを使うかはベッドを置く場所によって使い分けてください。
以下にはそれぞれの特徴をご紹介します。
オーバーベッドテーブルは、テーブルの両側に脚がついていて、ベッドをまたいでセットするテーブルです。テーブルの天板の横幅が広いので、介助されなくてもひとりで食事ができる方は、テーブルに両肘をつけて食事をとることもできます。パラマウントベッドではさまざまな種類のオーバーベッドテーブルを取り扱っています。
詳しくはこちらの在宅介護向け製品 オーバーベッドテーブルをご覧ください。
サイドテーブルは、片側にのみ脚がついているテーブルです。ベッドの片側が壁に接している場合は、サイドテーブルがおすすめです。パラマウントベッドではさまざまな種類のサイドテーブルを取り扱っています。
詳しくはこちらのサイドテーブルをご覧ください。
高齢者にとって楽しみとなり得る食事ですが、介助の仕方次第で誤嚥につながるリスクもあります。適切な介助を行うためにも、ここにご紹介した内容を参考に、まずはしっかりと知識を得ることがポイントです。実際に食事介助をするときは、被介助者に合ったテーブルやベッドなどを上手く取り入れながら、高齢者が食事を楽しめる環境づくりも行いましょう。
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